常にダチョウと競争している感覚でせかせかと歩いているので、よく自動ドアにぶつかる。
自動ドアにぶつかる経験なんて、普通なら滅多にないだろう。
それもそのはず。
自動ドアのボタンは押したらすぐに開くのだから、タイミングに合わせて歩き出したら良いのである。
しかし私の場合は自動ドアのボタンを押しながら前進するので、いわば自爆的にぶつかるのだ。
コンビニの店員さんも最初は心配してくれるのだが、店の常連になると私がぶつかっても動じなくなる。
それはまあ慣れっこなのだが、こんな調子で歩いていると周囲からの注目度も高い。
学生時代は、全く友人と歩調を合わせないことから「ディープインパクト」と呼ばれていた。
女の子同士のお散歩はとてもゆっくりなので、私は並ぶと三歩進んで二歩下がらなければならない。
下手をすると男の人よりも歩くのが早いため、デートのときに「油でもさしてきたの?」と質問されたことがある。
そしてそれが理由かどうかはわからないが、後日ふられた。
そういえば、あのときも自動ドアに二回ほどぶつかった。
直らない困った癖だ。